RNAプラザ 東百合丘

新百合ヶ丘・たまプラーザ地域の中間くらいに位置する学習塾の塾長ブログ

合格実績の見方

合格実績の高さを売りにするのが受験塾の基本スタイルだと思います。

ではその合格実績はどんな読み取り方をすれば良いのか、個々の家庭と生徒にとって正しいアプローチはどうなのか。これを理解している人は少ないはずです。

なのでここでは受験生個人での見方を示していきたいと思います。

 

1.合格率

これはまだ分かりやすい話だといえますね。

在籍生徒数に対して合格者数が何人いるか、これで受験の成功率に差があることがわかります。しかし、これもまだ要素が複雑化します。

・特定の学校や大学に対して何人受けて何人受かったか(学校別合格率)

在籍生徒が多くても合格者数が少ない場合があります。これは必ずしも合格率が低いわけではなく、受験者数自体が少ない場合があるわけです。1千人の塾生がいるところで合格者数が10人でも、それは合格率が1%なのではなくて受けた塾生が20人だけかもしれません。その場合は合格率50%ですね。逆に、いわゆる特攻組が多ければ学校別合格率は下がります。概ね実質倍率通りであれば適正だと思います(※理由は後述)

 

2.塾生全体の合格率

これは第一志望合格率や、滑り止めを含めてどこかしらに受かってる人の割合のことですが、基本的には重複カウントがあるわけですから公表情報だけではわかりませんね。但し、特に第一志望合格率について気をつけなければならないのは志望落としです。「合格可能性が低そうな学校を受けず、レベルを落として確実に合格数を稼ごう」というタイプの誘導がされている場合があります。妙に合格率が高い場合は生徒を伸ばす指導力ではなく、誘導力が高い場合があるかもしれません。

 

3.(少人数塾の)高過ぎる合格率

8割が難関校に合格とか、ほぼ全員が第一志望に合格といった謳い文句にはちょっと疑問が生じます。どんなに上手な指導をしていても、どれだけ丁寧に教えていても、それこそ難関校となればどうしても才能の壁が出ます。かなり無茶な努力量で超えることもできなくはないですが、ランダムな条件で選ばれた子を教育しているならまず達成し得ません。つまり、そこに選抜が存在するわけです。先の2項にも繋がりますが、実質倍率から大きく乖離した数字は選抜によって発生するものですから、そこに指導力を誤認してはならないわけです。

 

4.合格実績(総論)

中学受験・大学受験に顕著ですが、最難関の合格実績はもう選抜というか、所属生徒の才能の差です。元から優秀だったり才能のある生徒がどれだけ入塾したかという差でしかありません。自分(我が子)と合格実績の関連性は何もないので、どこへ通えば可能性が上がるといった違いはほぼありません。個人レベルでは相性の方が決定的です。

但し、大きな区分では差が出ます。その塾や予備校がどういった層を中心にしているのかではっきりと成功率が変わります。

例えば偏差値70の子をメインターゲットにしている塾に50の子が入れば受験の成功率は(もちろん普段の成績すら)下がります。逆に、偏差値50をメインターゲットにした塾に70の子を入れても成功率は下がります。これは集団であれ個別指導であれ変わりはありません。生徒の実力と志望校の両方に合致した塾であれば、あとは相性次第です。

具体的かつ個別の名称はここでは出しませんが、通塾生およびそのご家庭にはその辺りの構図はご紹介しております。

 

5.おまけ

この構図は塾だけでなく学校にも当てはまります。どの学校に行けばどの大学に……これも、実績の良さよりは相性で選ぶのが正解です。難関校に入った普通の子が難関大に行けるわけではありません。普通の学校に進んだ優秀な子が難関大に行けなくなるわけでもありません。

とはいえ、その辺にはちょっとした穴というかバグみたいなものがあります。そこを突いた裏技じみたノウハウについては、やはり通塾生などの身内にだけ共有しておりますので、存在することだけを示唆しておくに留めます。