RNAプラザ 東百合丘

新百合ヶ丘・たまプラーザ地域の中間くらいに位置する学習塾の塾長ブログ

中学受験の学校選び(偏差値と進路:概論)

1月には栄東と渋幕を受け、2月1日に開成を、2日に聖光3日筑駒、王道というか黄金の受験スケジュールといえばこんな感じでしたでしょうか。

学力に恵まれた子は良いのですが、ギリギリの競争を強いられる偏差値帯の子はそうもいきません。無理して偏差値高めを受けるべきなのか、少し低めで堅実に行くべきなのか。低めだと合格・進学はできても大学進学などのその後に響くのではないか……

といった懸念は多様な角度から存在すると思いますが、大学受験を経る進学にあたって多少の学校偏差値は大した差を生みません。それでも低過ぎる学校偏差値からは難関大を受け辛い風土が存在しますし、高過ぎる学校偏差値では日東駒専など受験先としてさえ認めてもらい辛いところがあります。

そういった「普通に通って普通に暮せば順当な進路として選択肢に入ってくる」幅の中にいれば個人(家庭)レベルの悩み事なら要らぬ心配となるでしょう。

今回はそういった話をします。

 

まず、中学受験時の偏差値は概ね大学受験の結果に相関するという前提を説明します。仮に某偏差値で60の子がいたとして、この子が58の学校に入ろうが61の学校に行こうが、結果として大学では早慶、もしくは私立医学部くらいの進学先で終結します。

もちろん割合の問題ですので東大に行く子もいればMARCHで終わる子もいるかもしれません。

ただ、学校偏差値が数ポイント程度の差であればほとんど本人次第です。同じ人が50くらいの偏差値の学校に行くと、場合によりMARCHに行く可能性が高まります。40の学校だと早慶に、なんなら医学部に進む可能性がかなり低くなります。実力と大きな開きのある学校では進学先が偏差値低下する可能性があるということです。

では逆に実力より大きく高い学校へ進んでしまった場合はどうか。

これも早慶に行く可能性が下がります。下がり過ぎると日東駒専が有り得ます。但しワンチャンの(但し浪人後)医学部は残ります。文系に進む(可能性が高いですが……)と、なおさら危ないですね。最悪の場合はついていけずに留年・退学です。

 

基本的にその学校の卒業生の合格数からザッとした進学者数は割り出せるわけですから、志望する学校の合格者数一覧を見れば大体の見当がつきます。さらに、入学時の偏差値分布を知っていれば人数比が出ます。この辺の数字を統合すると、どんな大学を目標あるいは射程に収めておくならどの学校で……という結論が出ます。

これは単一的な判断で決まるものではないし、例外というか特徴のある学校もあるので絶対ではないのですが、原則として複合した判断根拠から単一の結論なら出せます。

次回はその具体例を書く予定です。